家でできるセルフチネイザン|自分でできる腸・内臓マッサージの方法

お腹が硬い。

それほど食べていないのに、お腹が張っている。

なんとなく、お腹の調子がよろしくない。

そんなお腹の違和感を抱えている方に向けて、今回は私が普段行っている家でできるセルフチネイザンをご紹介します。

強く揉んだり、無理にお腹を柔らかくしたりする方法ではありません。

手を身体に置き、呼吸をしながら、少しずつ身体に意識を戻していく。

とても静かなセルフケアです。

目次

チネイザンとは?

チネイザンは「氣内臓」と書き、タイを中心に広まってきた腹部へのアプローチです。その背景には中国・道教系の身体観もあります。

実は、私がセラピストになった背景にも、お腹があります。

以前の私は、ストレスによるお腹の不調が慢性的に続いていました。

どうにか自分のお腹を整えたい。

その思いから、チネイザンを学べる学校へ行ったことが、セラピストとしての道を歩み始めた一つのきっかけでした。

だから私にとって、チネイザンは数ある施術の一つではありません。

今回は、その考え方をもとに、自宅で無理なくできる方法をご紹介します。

家でできるセルフチネイザン

まず、畳やヨガマット、布団など、自分が「ここなら安心して横になれる」と感じる場所を選びます。

仰向けになり、膝を曲げて足を立てます。

この姿勢がつらければ、膝や太ももの下にクッションなどを入れても大丈夫です。

大切なのは、正しい形をつくることよりも、身体が頑張らなくてもいられる姿勢を見つけることです。

① まずは背中に手を当てる

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両手を背中側、仙骨の少し上あたりに入れてみます。

手のひらでも、手の甲でも構いません。

手や腕がピンと伸びて緊張してしまわない、楽な置き方を探してください。

そして、そのまま普通に呼吸します。

深呼吸をしようとする必要もありません。

ただ、いつもの呼吸を続けます。

しばらくすると、

と感じる瞬間があるかもしれません。

呼吸に伴って背中側もわずかに広がったり、動いたりしていることに気づき始めます。

私はこれを、意識が背中に戻ってきたサインのように捉えています。

何かを動かそうとするのではなく、まずは身体で起きていることを感じてみてください。

② 肋骨に手を置く

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「もう十分かな」と感じたら、今度は両手を肋骨に置きます。

手を置くことで、自然と意識が肋骨周辺へ向かいます。

呼吸をすると、

肋骨がわずかに広がる。

そして戻ってくる。

そんな動きを手のひらで感じられるかもしれません。

肋骨の周囲には、呼吸に関わるさまざまな筋肉があります。

無理に肋骨を広げようとする必要はありません。

③ 下部肋骨と横隔膜を感じる

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次に、手を肋骨の下の方へ移動させます。

ここで意識したいのが横隔膜です。

横隔膜は呼吸の中心的な役割を担う筋肉で、下部の肋骨や胸骨、腰椎などに付着しています。

息を吸うと横隔膜が収縮して下がり、吐くと緩んで上がっていきます。

ただし、横隔膜を自分の意思で無理に動かそうとする必要はありません。

下部肋骨に手を置き、

「ここも呼吸しているんだな」

くらいの感覚で、その動きを感じてみます。

身体を変えようとするより、まず身体で起きていることに気づく。

私はこの感覚をとても大切にしています。

④ みぞおちから、おへそへ

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次に両手を重ねて、みぞおちの少し下あたりに優しく置きます。

押し込む必要はありません。優しく触れる程度です。

ただ手の重さを預けます。

そして呼吸します。

しばらくしたら、

みぞおちの下
↓
お腹の中央
↓
おへそ

というように、少しずつ手を下へ移動させていきます。

それぞれの場所で、何回か呼吸してみてください。

お腹が膨らむ。

手が少し持ち上がる。

吐くと戻っていく。

あるいは、ほとんど動かない場所がある。

どれが正解ということではありません。

今、自分のお腹がどうなっているのかを知ること。

それ自体がセルフチネイザンの大切な時間です。

⑤ おへその下へ

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そして、手をおへその下へ移動させます。

腹部には、小腸や大腸をはじめ、さまざまな臓器があります。

実際の内臓は、解剖図のように一つひとつが完全に固定されているわけではありません。

重力によって小腸や大腸はおへその下に引っ張られていることが多いと個人的には感じています。

呼吸や姿勢、周囲の組織との関係の中で、わずかに動きながら身体の中に存在しています。

ここでも「内臓を動かそう」とする必要はありません。

ただ、お腹の奥へ意識を向けながら呼吸します。

すると、それまで胸だけでしていたように感じていた呼吸が、少しずつお腹の奥まで広がっていくように感じることがあります。

私はこの身体の内側に意識が戻っていく感覚をとても大切にしています。

⑥ 最後は「丹田」に手を置く

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最後に、おへそから数センチ下あたりに両手を置きます。

東洋の身体観では、このあたりは丹田(たんでん)と呼ばれてきました。

丹田は特定の臓器の名称ではありません。

昔の日本や東洋の身体文化では、身体の中心や、心身を落ち着かせるうえで重要な場所として捉えられてきました。

現代でも、

「腹が据わる」
「腹を決める」
「腹に落ちる」

という言葉があります。

私たち日本人が「自分の中心」を頭だけではなく、「腹」と結びつけて表現してきたことが分かります。

ここに手を置いて、しばらく何もしないでみてください。

呼吸をコントロールしなくてもいい。

お腹を膨らませようとしなくてもいい。

ただ、自分の手の温度と、その下にある身体を感じます。

私が教わった身体観の一つに、女性にとって下丹田と呼ばれる場所は、子宮のある領域と深く重なるという考え方があります。男性には子宮はありませんが、男女ともに下腹部を身体の中心として大切にしてきた文化があります。

お腹を「治そう」としなくていい

セルフチネイザンというと、

「腸を揉む」
「老廃物を流す」
「硬いところをほぐす」

というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、私が大切にしているのは少し違います。

硬いなら、まず硬いことに気づく。

呼吸が浅いなら、浅いことに気づく。

何も感じないなら、「今は何も感じないんだな」と気づく。

それで十分です。

  • 背中
  • 肋骨
  • 横隔膜のある下部肋骨
  • みぞおち
  • おへそ

そして、丹田。

手を少しずつ移動させながら、自分の身体へ意識を戻していく。

身体を「治さなければならない対象」として見るのではなく、

今、自分の身体の中では何が起きているのだろう?

そんな好奇心を持って触れてみてください。

私は、それがセルフチネイザンの一番大切なところだと思っています。

※強い痛みや急な腹部の異変がある場合は、無理にセルフチネイザンを行わず、必要に応じて医療機関へご相談ください。妊娠中や術後、治療中の方も、無理に行わないようにしてください。

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