
もともと時間は存在しませんでした。
地球や宇宙も存在しませんでした。
水も存在しませんでした。
色も存在しませんでした。
意識も存在しませんでした。
魂も存在しませんでした。
全ては黒だけでした。
蒼月遊のアートの哲学|万物は黒より出でて黒へと還る
神をどう定義するかは人によって異なります。
私にとって神の定義は:
- 全ての人間ができているもの
- 動物ができているもの
- 植物ができているもの
- 無機質なものができているもの
- この広がる宇宙ができているもの
全てを最小単位で見ると、
みんなが「素粒子」でできています。
神はここにもあり、あそこにもあり、あっちにもあり、向こうにもあり、どこにでもあるものだと思っています。
私にとって神とは、万物を形づくる最小単位であり、同時に最大単位でもあります。
素粒子は万物であり、万物は黒から生まれました。
なぜ黒なのか
絵の具で様々な色を重ねていくと、やがて黒に近づいていきます。
全ての色を吸収する色は何色でしょうか。
黒です。
白い光は、様々な色や波長が重なってできています。
その光さえ受け止め、吸収する色が黒です。
私は、このことに深く惹かれます。
だから私にとって黒とは、
全てを受け入れる土台なのです。
黒は「無」ではなく「可能性」
私は黒を「何もない色」とは思っていません。
黒は、まだ何にもなっていない状態です。
木になる前の種。
波になる前の海。
言葉になる前の想い。
作品になる前の一筆。
全ては、まだ形を持たない黒の中に眠っている。
だから私は、黒を「可能性そのもの」だと思っています。
私たちも黒へ還っていく
人は生まれ、成長し、様々な経験を重ねます。
嬉しさも、悲しさも、怒りも、愛も。
人生で出会う全ての出来事は、一度形を持ちます。
しかし、それらも永遠ではありません。
身体もやがて自然へ還り、
星も寿命を迎え、
宇宙さえ変化し続けています。
形あるものは、いずれ形を失う。
だから私は、
万物は黒より出でて黒へと還る
という言葉を作品に込めています。
描くことは「思い出す」こと
私は作品を描くことは自分は全てと繋がっていることを思い出すことなのかもしれないと思います。
自分は自然の一部であり、そのほか、この世の全てと繋がっていてその一部である。
だから、懐かしい
だから、愛おしい
だから、感動する
背景に黒が多い
私の作品には黒い背景が多く登場します。
それは夜を描きたいからでも、
暗さを表現したいからでもありません。
万物が生まれる場所。
万物が還る場所。
その静けさを描きたいからです。
黒は何も主張しません。
だからこそ、全てを受け入れることができます。
万物は黒より出でて黒へと還る。
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