ゆるみとは、自然に戻ること。|私が施術で大切にしていること

医学的な定義や正解を語るものではありません。

あくまで、一人のセラピストとして自然と身体を見続けてきた中で生まれた、私自身の哲学です。


目次

人間は自然を見れば分かる

人間と自然は似ている

私は、人間と自然はとてもよく似ていると思っています。

そもそも私たちは自然の一部であり、自然の中から生まれました。

だからこそ、

自然を観察すると、人間のことが見えてきます。

私が自然を眺めていて感じることがあります。

それは、

自然とは「流れ」である。

ということです。

自然は流れである

朝になれば太陽は昇り、夜になれば沈む。

雲は流れ、風は吹き、

川は海へ向かって流れ、

植物は光へ向かって伸びていく。

生命は、常に動き続けています。

私は、この「流れ」こそが自然そのものだと思っています。


人間もまた、流れの中で生きている

人間も流れでできている

私たちの身体には、血液が流れ、呼吸が巡り、神経が情報を伝え、

東洋では「氣」と呼ばれる流れがあると考えられています。

それらが巡ることで、

酸素は脳へ運ばれ、筋肉は動き、

私たちは日常を送ることができます。

地球という大きな自然をマクロで見れば、

私たち一人ひとりは、その中に存在する小さな自然なのだと思います。

宮本武蔵の『五輪書』には、

「葉を見れば森が見え、森を見れば葉が見える」

という考えがあります。

目合いリトリート

私は、この言葉がとても好きです。

自然を見れば人間が見え、

人間を見れば自然が見える。

私は施術を通して、そのことを何度も感じてきました。


流れが止まると、腐敗が始まる

自然の中で流れが止まると、何が起こるでしょう。

山から湧いた水は、

沢となり、川となり、

やがて湖や海へと流れていきます。


けれど、

途中で枝分かれし、

水たまりになってしまったら。

流れのない水たまりはやがて腐敗する

そこに新しい流れが生まれなければ、

水は少しずつ淀み、

やがて腐敗していきます。

私は、人間の身体にも同じことが起きているように感じています。


私は「緊張」が流れを止めると思っています

緊張は流れを遮断する。放置すると周りに広がる

私の中では、

身体の流れを止めるものを

「緊張」

と呼んでいます。

筋肉が収縮すると、そこを通る血液や神経、そして氣の流れも小さくなっていきます。

まるで、

水道管が押しつぶされるように。

流れが細くなれば、

その周囲にも影響が広がっていきます。

そして、

その状態が長く続くほど、

身体はそこを「当たり前」と覚えてしまうのかもしれません。


私が「凝り」を揉み続けない理由

だから私は、凝っている場所だけを強く押し続けることを目的にはしていません。


もちろん、

それで一時的に楽になることもあります。

腐敗した水に新鮮な水を足してもそれも腐敗するだけ。なぜなら流れがないから。


しかし、

私の中では、それは腐敗した水たまりに新しい水を注いでいるような感覚があります。

一瞬は動いたように見えても、流れそのものが戻らなければ、また同じ場所へ溜まってしまう。

だから本当に必要なのは水たまりをなくすことではなく、

だと思っています。


自然は、無理に動かさない

ここで面白いことをお伝えします。

自然は決して無理をしないです。

水たまりを川へ戻すために、深く大きな溝を掘る必要はありません。

小さな溝でも十分です。

雨が降れば、水は少しずつ増え、

やがてその小さな溝へ流れ始めます。

再び流れが生まれるような環境を作る

自然は、追い風を待つことを知っています。

私は施術も同じだと思っています。

身体を無理やり変えるのではなく、

身体が自然と変わっていける環境を整える。

再び流れが生まれるような環境を作る

そのための小さなきっかけをつくること。

それが私の施術です。


ゆるみとは、自然に戻ること

自然に戻ること

だから私は、

「ゆるみ」

という言葉を大切にしています。

ゆるむとは、

怠けることでも、

力を抜くだけでもありません。

私にとって、ゆるむとは、

自然へ戻ること。

収縮していた筋肉がゆるみ、血液が巡り、呼吸が深くなり、

身体が本来持っている流れを思い出す。

それが、

「ゆるみ」なのだと思っています。


私たちは自然から離れて生きている

現代は、急ぐこと、頑張ること、

効率を求めることが当たり前になりました。

けれど、自然は急ぎません。


木は季節を待ち、花は咲く時期を知り、川は自分の速さで流れています。

だから休日になると、山へ行きたくなったり、海へ行きたくなったり、

森で深呼吸したくなったりする人が多いのかもしれません。

私たちは、無意識のうちに自然へ帰ろうとしているのではないでしょうか。


最後に

施術風景

私は施術をするとき、音楽や照明、香りだけでなく、

私自身の在り方も大切にしています。

施術する人が緊張していれば、その空気はきっと伝わります。

だから私自身も、できるだけ自然に近い在り方でいたい。

ゆるみとは、施術の技術ではありません。

私自身の生き方でもあります。

川は流れるから澄み、木は風に揺れるから折れにくくなります。

私たち人間もまた、ゆるみ、流れることで、

本来の自分へ戻っていく。

私はそう信じています。

そして、その「自然へ戻るきっかけ」を、施術という時間を通して届けられたら嬉しいと思っています。

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